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生を遅疑し  死を認めよ  罪に悲歎し  罰を恐れよ  音の案内人はやがて  水の採録者を導く  さぁ、理不尽な終焉を破壊しよう。
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11.23.10:42

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  • 11/23/10:42

01.15.02:09

act.0 : oneiromancy


(頭部と身体を繋ぐ器官。異常をきたす夢は思考と意志の矛盾を意味する。)
 





 
今日もまた、死ねない夢を見た。
白く細い指が首に絡まり、締め付ける夢。
ただそれだけなのに、一向に楽にならない。
何も無い、朽ちた空間で、解放される事も死ぬ事もない、徒々苦しい夢。

そう、何も変わらない。
苦しさも、情景も。
首を絞めつけている相手の表情も。
首を絞められている僕の状態も。
夢の内容はすべて同じ。
変わった事は、無い。

片割れは早く死んでくれと願ってる。
片割れは早く殺してくれと願ってる。
どちらの願いも通じやしない、恐ろしい悪夢。
今すぐに意識が途切れれば良い。
気を失うぐらいなら死ぬ事には入らないだろう。
そう願った事があった。
けれど、叶った事は一度も無い。

だから今は、酷い鬱血が出来ていそうだ、なんてぼんやりと考えている。
道具を使わないと見れない自身のそれが、
何時か見た物語のように綺麗な赤い蝶になる事は無い。
けれど同時に思う。
鬱血だけで死ねるのなら、きれいな死に方だろうなと。

――仰向けに倒され首を絞められるのが最高で最低な殺され方だと思っている。
殺す側と殺される側。二人に深い関係が在ろうと無かろうと、
互いにさいごの顔を否応無しに間近で拝む事が出来るのだから。
叶う事など無いと、分かってるけれど。
だって僕は、
……おれは、


――夢の終わりは、いつも首を絞める相手の囁き。
でもそれは苦しみの終わりじゃない。
夢から覚めた後も、囁かれたその言葉は絡まる。
白く細い指のように、解かれる事は無いまま。


そしてまた、夢を繰り返す。

 (絞殺。正常に戻そうとする意思の表れ。現状の脱却を望んでいる事を意味する。)





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